01. |
AB (We Need Treatment) |
0:00:00 |
02. |
Wasted Little DJ's |
0:03:06 |
03. |
Grace |
0:06:37 |
04. |
Kill Kyle |
0:10:33 |
05. |
Rebeccas |
0:13:17 |
06. |
Wasteland |
0:17:17 |
07. |
Typical Time |
0:19:13 |
08. |
Bullet |
0:20:00 |
09. |
Skag Trendy |
0:23:30 |
10. |
Realisatio |
0:27:00 |
11. |
Underneath The Lights |
0:30:55 |
12. |
Tragic Magic |
0:35:24 |
13. |
The Clock |
0:39:56 |
14. |
Face For The Radio |
0:45:36 |
15. |
Happy |
0:49:35 |
16. |
How Long |
0:54:23 |
17. |
Tacky Tattoo |
0:57:26 |
18. |
Same Jeans |
1:01:26 |
19. |
Superstar Tradesman |
1:04:33 |
20. |
Sunday |
1:08:44 |
21. |
Shock Horror |
1:13:18 |
6年ぶりである。The Viewはデビュー当時に数回来日してライヴもしているものの、2007年の来日公演以降一度も日本に来ていない。
私自身も彼らのライヴは6年ぶりなのである。この日のヴェニューはボーダーライン。
ロンドンでも老舗のクラブで、キャパは500にも満たない小さなハコだがこうしたリリース・パーティーやシークレット・ギグでよく使われているヴェニューだ。
この日は業界の招待者向けのパーティーではなく、熱心なファン達が集まって酒を飲みながらライヴで盛り上がり、新作のリリースを祝うという趣。
客席には既に浴びるようにビールを飲んだオーディエンスが集ってライヴが始まるのを待っていた。英国の娯楽は今も昔も酒とロックとフットボールなのだ。
それだけは変わらない英国の文化なのだろう。そしてThe Viewのロックは酒と相性がいい英国ロックの王道を行っている。
メンバー達もギネスを抱えてステージに登場、既に始まる前から飲みまくってる様子。"AB (We Need Treatment)"から始まり、客席はレイドバックな雰囲気で音楽を楽しんでる。
2曲目の"Wasted Little DJ’s"で歓声が上がる。オリジナルよりも速めのテンポのアレンジ。
長年演奏してきて変化した着地点としてとても自然な形だ。新曲の"Kill Kyle"で盛り上がり、後半の"Face For The Radio"では大合唱になった。
そして今日は音響がとても良い。サウンドのバランスがよく、広がりもあって深みもあるサウンドだ。サウンド・チェックをどれだけ入念にしたのかが伺える。
久しぶりに観た彼らの演奏は格段に演奏力が上がっている。特にスティーヴンのドラムの技術力、表現力には感服した。
この世代のドラマーの中では群を抜いて光っているドラマーだと思う。ピート、カイルもシンプルなコード・カッティングでこそ彼らの演奏力が光っている。
完成度がとても高いのに、成熟したサウンドではない。もっと若々しい、のびしろの大きさを感じさせるものなのだ。
途中キーレンとカイルがベースとギターを交代したりしながら、アンコール無しで全21曲、新作『Seven Year Setlist』からほぼ全曲を網羅した1時間20分のライヴは
大満足な内容だった。前半は酒を飲みながら音楽を楽しんでいたオーディエンスがバンドの演奏の中にどんどん引き込まれて行くのが解る。時には一緒に大声で歌い、
飛び跳ね、最後はモッシュの渦で頂点を迎えた。
「月曜の夜なのにこんなに集まってくれてありがとう」と黙々とギターを弾いていたピートが言う。
しかしここに集まっているファンにとっては酒と音楽があればそれだけで週末気分になれるのだろう。
初来日の時はまだ19、20歳の子供っぽさが残る若者だった彼らも今や25歳。とはいえ、若い頃から7年というキャリアを重ねたバンドなら良くも悪くも老成しててもおかしくない。
しかし彼らは今も普通の25歳の男の子達のままだ。
それは彼らが7年というキャリアの中で熟れるとか老成するとかいうベクトルには向かわずに、常に等身大の自らが抱える音楽と向き合い、
その時その時を目一杯楽しんでやってきた結果なのではないか。キャリア長めの中堅クラスのバンドではなく、彼らはまだ25歳の若手なのだ。
だからこそ、これから先の彼らが楽しみで仕方がない。
一足先に北米ではツアーを再開した彼らは出来れば年内には日本でもツアーをやりたいと言っていた。彼らの再来日公演が1日でも早く実現されるのを切望する。
だってこんなにいいライヴ・バンドを英国人達にひとりじめさせておくのはあまりにも惜しいから。
(栗原泉)
「僕らのクレイジーなロックン・ロール・ジャーニーには、4枚のスタジオ・アルバム、何千ものギグ、たくさんのウォッカと記憶があるんだ。
だから、これまでの年月を立ち止まって振り返るような作品を作りたかったんだ。いくつかの新曲を付けてね。
『セヴン・イヤー・セットリスト』はそんなアルバムだよ」(カイル・ファルコナー)
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