即日ソールド・アウトでプレミアム公演となったセットリストを公開します!
8/16に行われるサマーソニック2015でのライブもお楽しみに!!
MAGIC POWER 「我們的主場OUR'S MP」 in 高雄アリーナ
2015.07.18
■ライブレポート
台湾をはじめアジア全域で絶大な人気を誇るエレクトロ・ロック・バンド、MAGIC POWER(MP魔幻力量)が、7月18日に台湾・高雄アリーナにてライヴツアー「我們的主場」の高雄公演を開催した。昨年12月の台北アリーナ公演同様、チケットは即日完売。会場に集まった一万人のファンが、彼らのスペクタクルなエンターテイメント・ショウに魅了された。
MAGIC POWER(MP魔幻力量)(以下MP)は、ヴォーカルのティンティン(廷廷) とガーガー(嘎嘎)、ベースのカイカイ(凱開)、ドラムのアシャン(阿翔)、ギターのレイボウ(雷堡) 、そしてDJのグーグー(鼓鼓)から成る、デビュー6年目、台湾・台北出身の6人組。作詞作曲はメンバー自身が手掛け、ロック、EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)やヒップホップをはじめとする様々なジャンルの音楽エッセンスを自分たちのフィルターに通し、独自のミクスチャー・サウンドを創り上げている。ツイン・ヴォーカル、DJがいる、それぞれがマルチ・インストゥルメンタリストであるなど、クリエイティヴで多才なメンバーが集まっているバンドだ。
ライヴは、最新アルバム『戰神』のオープニング・トラックからスタート。ダンサーが登場し、メンバーもキレのあるダンスを披露すると早くも会場のテンションは最高潮に。ステージ・セットだけでなく、何本もの赤いレーザーが交差しながら客席を突き刺すように光り、ファンが手に持っているサイリウムも赤く光る。サイリウムは、(バンド側の)無線通信で色が変わるシステムになっているので、この後も演奏とシンクロしてカラフルな光を放ち、視覚的にも楽しませてくれた。
EDMアレンジが施された「GET OUT」、ロックとダンス・ミュージックのミクスチャー具合が絶妙な「不要臉」など、オープニングから4曲目までは、クラブでのLIVE MIXのように曲が繋がっていき、4曲目が終わると同時にステージ前方で花火が上がった。続いての「空中飛人」では水色の飛行船が出現し、「Miss Incredible」ではメンバーが(ティンティンは自撮り棒を持って自分やファンを撮影しながら)ステージの両脇から花道(サブ・ステージ)を降りていき、「Rock Zombie」では、人気シンガー・ソングライターの嚴爵(Yen-j/イェン・ジュエ)がゲストとして登場し会場が更に沸くなど、序盤からスペシャルな演出が目白押しだった。ちなみにこの日の花道は、客席側から見てアリーナ全体がY字型にくり抜かれているような形で、そのくり抜かれた部分に座席があるので、バンドとファンとの距離がライヴハウス並みに近い。移動する際には握手やハイタッチをするなど、メンバーも積極的にファンと交流を図っていた。
アップ・テンポなダンス・チューンだけではなく、彼らのバラードやミッド・テンポの曲も人気が高い。ティンティンのピアノ弾き語りから始まった「我没資格」では、最初から最後までファンが一緒に歌い、その後「忘了怎麼愛你」、最新作からの大ヒット曲「我還是愛著你(I Still Love You)」でも自然と大合唱が起こった。続くサプライズは、新曲。ハーモニーが印象的な「我無法不愛你」がライヴで初披露された。
MP流にロック・アレンジされた台湾語の楽曲「好膽你就來(張恵妹/アーメイ)」の間奏では、ティンティンが美しいピアノ・ソロを披露し、それに続きガーガーはギター・ソロを弾きまくった。ステージ上でギター・ソロを披露するのはこの日が初めてだったという。初めてと言えば、アシャンもライヴでは初めてダンスを披露した。その他、メンバー同士の対決(という名の技を競い合う演出)が何回か行われたが、中でもアシャン、グーグー、ガーガーによるトリプル・ドラム・バトルは圧巻だった。
ライヴも終盤に突入すると、「吼」では、会場がグラグラ揺れるほどファンが盛り上がり、「射手」ではお馴染みの”射手(シューター)ダンス”で会場が一体化し、この日最大の盛り上がりを見せた。
本編が終わると、どこからともなく「我還是愛著你(I Still Love You)」の合唱が始まり、お待ちかねのアンコールは、カイカイとガーガーによるバスタオル一枚のダンス・タイム(!)からスタート。そして”夏”と”高雄”がテーマになった、4曲のサマー・メドレーでライヴは幕を閉じた。
2人のヴォーカリストによる息がぴったりの掛け合いやハーモニー、それぞれのメンバーのソロ、ダンス、バラエティー豊かな曲の数々、サプライズ演出や、照明をはじめとする壮大な舞台演出。また、ショウ全体を通して、映画を観ているかのような流れとストーリーがあり、とにかく魅せられた。大きな会場だというのに不思議とメンバーを身近に感じながら、計33曲、約3時間40分があっという間に過ぎていった。
MPは、今年の夏、2年連続でサマーソニックに出演することが決定している。「去年は、アルバムがちょうど出るタイミングだったので新作からは1曲しか披露出来なかったから、今回は新作からもっと聴いて貰いたいし、普段のライヴの雰囲気も日本のファンに届けたい!」と、終演後のインタビューでメンバーが意気込みを話してくれた。
5年間で1,000回以上のライヴを積み重ねてきたという彼らのライヴ・バンドとしての実力を、多くの方に是非体感して頂きたい。
Text by 岡村有里子
01. 戰神
02. GET OUT
03. 不要臉
04. 天機
05. 空中飛人
06. 感覺犯
07. Miss Incredible
08. 私奔到月球
09. 黑白切
10. Rock Zombie (feat. Yen-j)
11. 維納斯
12. DJ & DRUM SHOW
13. 我們的主場
14. 生存遊戲
15. 彩虹黑洞
16. 我沒資格+忘了怎麼愛你
17. 我還是愛著你(I still love you)
18. 偷偷的
19. 我無法不愛你(新曲)
20. 好膽你就來
21. 天堂之後
22. 放了自己
23. 吼
24. Superhero
25. 射手
26. 新世界
27. Special Drum Show
28. LongLiuLan
29. 我是誰我是誰我是誰
30. 不按牌理出牌
31. Thank You
EN1. Special Dance Show