YYOSHIMOTO MUSIC CO.,LTD.

Benjamin Gibbard

配信情報 2012.10.01 更新

エイミー・マンをフィーチャリングした「BIGGER THAN LOVE(ビガー・ザン・ラヴ)」を先行試聴中!

10月17日に発売されるデス・キャブフォー・キューティーのフロントマン、ベンジャミン・ギバードのファースト・ソロ・アルバム『フォーマー・ライヴズ』から、エイミー・マンをフィーチャリングした「BIGGER THAN LOVE(ビガー・ザン・ラヴ)」を先行試聴中!
 
■「BIGGER THAN LOVE」の試聴は下記NPRのリンクからご試聴いただけます!!
http://www.npr.org/player/v2/mediaPlayer.html?action=1&t=1&islist=false&id=161004028&m=161421515
 
 
2012.10.17 ON SALE
BENJAMIN GIBBARD
“FORMER LIVES”
ベンジャミン・ギバード『フォーマー・ライヴズ』
■YRCG-90081■2,300円(税込)/2,190円(税抜)■解説/歌詞/対訳付■日本盤ボーナス・トラック収録
 
●デス・キャブ・フォー・キューティーのフロントマン、ベンジャミン(ベン)・ギバードのファースト・ソロ・アルバムが完成。
 
●今秋、英/欧はシティ・スラング、米はバルスークから発売される『フォーマー・ライヴズ』と題されたこのアルバムに収録される12曲は、ここ8年の間にベン自身により書かれた楽曲だ。レコーディングの大半はベンの長年の友人でもあるアーリマート(Earlimart)のアーロン・エスピノーザ(Aaron Espinoza)のスタジオ、The Shipでおこなわた。ゲストとして、エイミー・マン(Aimee Mann)、スーパーチャンク(Superchunk)のジョン・ウースター(Jon Wurster)、サン・ヴォルト(Son Volt)のマーク・スペンサー(Mark Spencer)、トリオ・エラス(Trio Ellas)他が参加。アルバムのリリースと併せて10月からツアーも予定されている。
 
●日本盤ボーナス・トラック2曲収録。
 
●初回盤のみ紙ジャケ&ピクチャー・レーベル仕様。
 
【収録曲目】
01 SHEPHERD'S BUSH LULLABY   シェパーズ・ブッシュ・ララバイ 
02 DREAM SONG   ドリーム・ソング 
03 TEARDROP WINDOWS   ティアドロップ・ウィンドウズ
04 BIGGER THAN LOVE   ビガー・ザン・ラヴ
*featuring Aimee Mann.
05 LILY   リリー 
06 SOMETHING'S RATTLING (COWPOKE)   サムシングズ・ラトリング(カウポーク)
*featuring Trio Ellas.
07 DUNCAN, WHERE HAVE YOU GONE?   ダンカン、ホェア・ハヴ・ユー・ゴーン? 
08 OH, WOE    オー、ウォウ 
09 A HARD ONE TO KNOW   ア・ハード・ワン・トゥ・ノウ 
10 LADY ADELAIDE   レディ・アデレード 
11 BROKEN YOLK IN WESTERN SKY   ブロークン・ヨーク・イン・ウェスタン・スカイ 
12 I'M BUILDING A FIRE   アイム・ビルディング・ア・ファイア 
13 TEARDROP WINDOWS (DEMO)   ティアドロップ・ウィンドウズ(デモ)* 
14 ICHIRO’S THEME   イチローのテーマ *
*日本盤ボーナス・トラック
 
【FORMER LIVES / フォーマー・ライヴズ】
他の都市、他の計画。異なる友人、異なる夢。過去の愛、過去の人生・・・。デス・キャブ・フォー・キューティーでの15年間、ベン・ギバードはソロ・アルバムを作ることはなかった。
「アルバムの曲はここ8年に渡って書かれたものなんだ。これは新しいチャプターではなくサイド・ストーリーなんだ」とベンは『フォーマー・ライヴズ』の12曲について語る。
 
自分の為にとっておくものは、しばし、他人と共有するものより興味深い時がある。そう、『フォーマー・ライヴズ』はゴージャスな影のアンソロジーだ。ここに収録された生き生きとした曲によって、我々の時代のベスト・ソングライターの一人であるベンは、まるで自分の声を回復しているように思える。
「デス・キャブ・フォー・キューティーはとても具体的なものなんだ。デス・キャブ・フォー・キューティーの場合、まさにアルバムを作るためにレコーディングをする」とベンは語る。しかし、斬新な考えと新しい経験は、スタジオとツアーバスの中で繰り返される月日の中にとどまることはない。
「デス・キャブ・フォー・キューティーのアルバムのレコーディングが始まるまでの間、家で僕がすることといったら曲を書くことだけなんだ。朝起きても他にすることはないからね」とベンは語る。
思いつく色々なアイデア、完全に完成された曲、メロディーの断片・・・。デス・キャブ・フォー・キューティーに使われた以外のこうしたものは、ベンのPCのハードドライヴを埋め尽くした。「1枚のアルバムとして完成させて、と言っているようだった」とベンは語る。
自分の故郷であるシアトルを離れ、南カリフォルニアで上手くやっていこうとしていた自分自身を、2001年にリリースされたデス・キャブ・フォー・キューティーのアルバム『フォト・アルバム』でベンは自嘲気味に歌っていが、その一方、日光とセレブの街でインスピレーションの源も発見することとなった。
「僕がロサンゼルスで知り合ったすべてのミュージシャンは絶えず曲を作っていた。常に働いて、いつも面白い何かをしていた。それは、僕にとって大きな刺激となった。同時に、僕は都市の広大さの中に自分自身の姿を消していた。で、そんな巨大な都市に飲み込まれる自分になんだか安心感も得た。これには驚いたよ」とベンは語る。
ベンにとって歌を書くことが、この都市という混乱した素晴らしいキャンパスの上に何かを描くための絵の具となったのだ。2011年にリリースされたデス・キャブ・フォー・キューティーのアルバム『コーズ・アンド・キーズ』のセッションの間に、ベンは長年の友人であったアーロン・エスピノーザとロサンジェルスで作業をすることにした。まるでマリアッチのように、ソロのアルバムをレコーディングする自由を楽しみ、色々な素材をアルバムとしてきちんとまとめる作業をおこなったのだ。
 
ホーンが使われた「サムシングズ・ラトリング(カウポーク)」はマリアッチ的な観点からみると、『フォーマー・ライヴズ』の一つの聴きどころだ。昔のカウボーイのヨーデルである「カウポーク」をベースにしたこの曲で、ベンはマリアチバンドの一人として歌う。そして、トリオ・エラスがその周りで囲むようにアンサンブルを付ける。
「僕は隠れてはいないけど、見つからないようにはしてる。だってマリアチみたいなバンドの中ではそれが一番の方法だからね」とベンは語る。
アルバムの中でベンはスタイルや声を次々に変化させることによって、曲をより良いものに変化させている。また「サムシングズ・ラトリング(カウポーク)」「レディー・アデレード」「ブロークン・ヨーク・イン・ウェスタン・スカイ」以外の曲では、全ての楽器もプレイしている。「このアルバムの曲がいつ書かれ、誰のために書かれたかを知るとみんな驚くと思うよ。これは僕の人生のスナップショットみたいなものだ。違った時間に書かれた小さなフォト・ブックみたいな感じかな」とベンは語る。
アルバムはアイフォンでレコーディングされたアカペラの曲「シェパーズ・ブッシュ・ララバイ」から始まり、「ドリーム・ソング」「ティアドロップ・ウィンドウズ」へと続く。シアトルのスミス・タワーについて歌った「ティアドロップ・ウィンドウズ」はベン曰くビッグ・スターにインスパイアされた曲だ。スミス・タワーは1914年に建てられたシアトルの宝石のようなスカイラインを見ることができるタワーだが、1962年にスペース・ニードル(シアトルの中心にあるタワー)にとって代わられた存在だ。
「より新しくて大きな何かが出来上がった時、僕らはそれを当然のことのように受け入れる。そして、すでに持っている美しいものを忘れてしまう傾向にある」とベンは語る。
最近のデス・キャブ・フォー・キューティーのサウンドがバンドを全面に押し出しているのに対して、「リリー」や「ダンカン、ホェア・ハヴ・ユー・ゴーン?」といった曲は過去を好意的に思い出させてくれる。
「数年前に書いた曲なんだ。色々なアーティストからの影響をまとめあげたみたいな。僕はビル・フェイやティーンエイジ・ファンクラブをたくさん聴いてきた。ディセンディングなコード進行やハーモニーが最終的に交わっていく感じ。これはポップ・ミュージックのブルースみたいなものだよね。フォームは同じなんだけど、それをどのようにに表現するか、みたいな」とベンは「ダンカン、ホェア・ハヴ・ユー・ゴーン?」について語る。
エイミー・マンとのデュエット「ビガー・ザン・ラヴ」も昔のソースから出来上がった楽曲だ。「スコット・フィッツジェラルドと妻のゼルダの手紙のやりとりの本に熱中していたんだ」とベンは語る。
スコットとゼルダは本の中で、グラスの中のシャンペンの泡のように曲が高まっていく、と表現したが、これは、まさにそんな曲だ。
「僕は5年間からエイミーの友達だったんだ。彼女はとてもおかしくて、暖かくて、本当に素晴らしい人だ」とベンは語る。
『フォーマー・ライヴズ』は活発で、時折快活なアルバムだが、「オー、ウォウ」や「レディー・アデレード」といった曲には、時間という影が大きくのしかかっていた。このアルバムは完成するまでに10年近くの年月がかかっているが、その中でベンのソングライターとしての深まりや成長がみられる。
「長年にわたって僕はたくさんの曲を書いてきたけど、そんな曲との関係性は、長年にわたって変化してきた。これは真実だ。曲が書かれた時と人々がその曲を聴くまでの間には多くの時間が経過しているからね」とベンは語る。
「ブロークン・ヨーク・イン・ウェスタン・スカイ」はアルバムの中でも最も古い曲だ。この曲は2004年に行われたベンのソロのアコースティックのショーの中核をなした曲だ。しかし、マーク・スペンサーのペダルスチールとスーパーチャンクのジョン・ウースターのドラムによって再構築されている。こうして完成したアルバムのヴァージョンは、今までよりも生きて聞こえる。『フォーマー・ライヴズ』は過去の荒波にのまれて埋もれることはない、過去を消滅させるアルバムなのだ。
 
「クリエイテイヴな点で、僕は過去の経歴に汚点を残さないようにしているんだ。今はとても興奮しているよ。ソロ・アルバムのリリースは長い活動のなかでも初めての経験だからね。また10年たったらソロ・アルバムを作るかは疑わしいね。もうアイデアをひねり出すための材料はないからね。だから、僕はまたゼロからソングライターとしてスタートするよ。そういう点からいうと、ソロ・アルバムのリリースは解放であり、また恐怖でもあるね。でも、まあ、やっぱり解放だよ」



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